第1章 入社1ヶ月目に感じやすい“しんどさ”とは
新卒として入社して1ヶ月。この時期は、期待と不安が入り混じるときです。毎日新しいことだらけで、右も左も分からないまま走り続けているような感覚に陥りやすいでしょう。そんな中でふと「自分だけついていけてないかも」「この仕事、本当に自分に向いているのかな」といったモヤモヤが心の中に生まれてきます。
この章では、入社1ヶ月目に多くの新卒社員が感じる“しんどさ”の正体にフォーカスし、その背景にある心理的な要因について整理していきます。
理想と現実のギャップに戸惑う新卒社員
入社前、就職活動中には「この会社で成長したい」「社会人としてしっかりやっていくんだ」と理想を描いていた人も多いでしょう。ところが、いざ現場に入ってみると、想像していたようなキラキラした日々とは程遠い現実が待っていた――そんな声をよく聞きます。
特に新卒の時期は、会社に慣れることすら大きなチャレンジ。研修が終わった直後や配属されたばかりの頃は、業務の内容はもちろん、職場の空気感、人間関係、メールや報告書などのビジネスマナー、あらゆることが新鮮で、同時にストレスのもとにもなりやすいのです。
「思っていたよりも地味な仕事が多い」「自分のやりたいことは全然できていない」と感じる瞬間が続くと、気持ちが落ち込んでしまいがちです。ですが、それはあなただけではありません。むしろ、入社1ヶ月目の“あるある”と言ってもいいほど、多くの新卒が同じように感じています。
ここで大切なのは、「この違和感は自然なこと」と知っておくこと。理想と現実に差があるのは当たり前。ギャップに戸惑うのは成長の一歩であり、自分自身の価値観や仕事観が育っている証拠でもあります。
覚えることの多さとプレッシャーの重み
もう一つ、1ヶ月目に感じやすいしんどさとして、「覚えることが多すぎる!」という声もよく耳にします。
名刺の渡し方からメールの書き方、会議の準備や議事録の取り方など、社会人として“当たり前”とされていることが山のようにあります。しかも、ただ覚えるだけでなく、スピードや正確さも求められる場面が多いため、プレッシャーは相当なものです。
さらに、「まだ入社して1ヶ月なのに、もうこんなことまで任されるの?」と感じることもあるかもしれません。上司や先輩の中には、教育が得意ではない人もいます。思ったよりもサポートが少なく、「何をどうすればいいのか分からないけど、聞きに行くのも怖い」と感じてしまうこともあるでしょう。
こうした状況が続くと、心も身体も疲弊してしまいます。「周りの同期はうまくやっているのに、自分だけ遅れている気がする」と思い込んでしまい、焦りや自己嫌悪に陥ることもあります。
でも、ここで知っておいてほしいのは、1ヶ月目で「全部できるようになる人」なんていない、ということ。みんな、少しずつ分からないことを聞いて、間違いながら覚えていくのです。だから、「分からないことが多い=ダメな自分」ではありません。それはむしろ、伸びしろがあるという証拠です。
入社1ヶ月目に感じる“しんどさ”は、決してあなたの能力が足りないからではありません。環境の変化に身体も心も慣れていない、いわば「揺れ」の時期。ここをどう乗り切るかで、今後の社会人生活が大きく変わってきます。

第2章 「メンタルがつらい」と感じる瞬間の正体
新卒として社会人生活を始めたばかりの1ヶ月目。この時期は、多くの人が「なんとなくつらい」「心がしんどい」と感じることが多くなります。でも、その感情がどこから来ているのか、自分ではうまく説明できないことも少なくありません。
ここでは、「メンタルがつらい」と感じる具体的な瞬間や背景を掘り下げながら、心が疲れてしまうメカニズムと、それに対する理解を深めていきましょう。
心の疲れはどこから来るのか?
まず知っておきたいのは、「メンタルがつらい」という感情には、必ず何かしらの“原因”があるということです。原因がはっきりしないまま「ただしんどい」と感じていると、対処もできず、どんどん自分を責めてしまうことになりかねません。
以下のような場面に心当たりはないでしょうか?
- 毎朝出社前に「行きたくない」と思ってしまう
- 上司や先輩に話しかけるのが怖い
- 自分の発言や行動を後で何度も思い返して落ち込む
- 仕事でミスをしたとき、必要以上に自分を責めてしまう
- 同期や他人と比較して「自分はダメだ」と感じてしまう
これらはすべて、メンタルの疲れがサインとして現れている例です。とくに入社1ヶ月目は、慣れない環境でずっと気を張り詰めている状態が続くため、自分でも気づかないうちに心が消耗していることが多いのです。
さらに、「新卒だから頑張らなきゃ」「まだ1ヶ月しか経っていないのに弱音なんて吐けない」と、自分に無理をさせてしまうことも原因の一つ。そういった思い込みが、知らず知らずのうちにプレッシャーとなり、心を苦しめているケースは少なくありません。
自分だけじゃないと知ることの安心感
「自分だけがこんなにしんどいのかもしれない」と思っていませんか?でも、これは本当に多くの新卒社員が経験すること。周囲が明るく振る舞っていたり、要領よく見えたりしても、実は心の中では似たような悩みを抱えていることがほとんどです。
特に最近はSNSなどで「社会人生活が順調です!」と投稿する人も多く、自分だけが取り残されているような気持ちになってしまいやすいのも事実。でも、それはあくまで“見える一部”でしかありません。
心の負担を軽くする第一歩は、「自分だけが苦しいわけじゃない」と知ること。周囲と比べすぎず、自分の感じていることを否定せずに受け止めることが大切です。
そして、できることなら誰かに気持ちを話してみましょう。同期でも、信頼できる先輩でも、家族でもいいのです。「なんだか最近しんどくて…」と口にするだけでも、ふっと気持ちが楽になることがあります。言葉にして初めて、自分がどんな思いを抱えていたのかが整理できる場合もあります。
もし身近にそういう相手がいない場合は、日記を書いたり、メモに思いを残すのも効果的です。自分の感情を客観的に見ることで、少しずつ心が落ち着いてくることもあります。
1ヶ月目に感じるメンタルのつらさは、決して「弱さ」ではありません。むしろ、全力で頑張っているからこそ感じる“重み”なのです。焦らず、ひとつずつ向き合っていきましょう。

第3章 仕事との向き合い方を見直すポイント
入社して1ヶ月。多くの新卒社員が「仕事がうまくいかない」「自分には向いていないのでは」と感じ始める頃です。でも、それは本当にあなたの能力が足りないからでしょうか?実は、「仕事への向き合い方」そのものが、心の疲れや不安を大きくしているケースがとても多いのです。
この章では、プレッシャーに押しつぶされないための考え方の転換や、自分に合った仕事との向き合い方を見つけるための具体的なポイントを紹介します。
完璧を目指さない勇気と「できない」を伝える力
新卒の頃は特に、「早く一人前にならなきゃ」「失敗してはいけない」と、無意識に“完璧”を求めがちです。でも現実は、どれだけ頑張っても最初はミスも多いし、知らないことばかり。にもかかわらず、「ちゃんとやらなきゃ」と自分を追い込むと、どんどん苦しくなってしまいます。
ここで覚えておいてほしいのは、“完璧”よりも“正直”でいることのほうが、長い目で見て信頼につながるということ。できないことは「分かりません」「まだ慣れていなくて…」と伝えてもいいのです。それを責める先輩や上司ばかりではありません。むしろ、素直に聞ける人の方が「伸びそうだな」と好印象を持たれやすいのです。
それでも、「聞くのが怖い」と思ってしまう気持ちはよくわかります。そんなときは、聞き方を工夫してみましょう。
- 「少しだけお時間いただいてもよろしいですか?」と前置きする
- 「自分なりに調べたのですが、どうしても分からなくて…」と努力を伝える
- 「以前教えていただいたことと関係があると思ったのですが…」と前提を共有する
こうすることで、相手の受け取り方も変わり、教える側の心理的負担も減らすことができます。
自分のペースを作るためのタイムマネジメント術
「やることが多すぎて、何から手をつければいいのか分からない」
「1日があっという間に終わって、達成感がない」
そんな状態が続くと、自信を失ってしまいますよね。でも、それは“能力がない”わけではなく、“時間の使い方がまだ定まっていない”ことが原因のことが多いのです。
新卒1ヶ月目は、とにかく「何にどれだけ時間がかかるのか」がわからない状態。だからこそ、意識的にタイムマネジメントの習慣を身につけていくことが大切です。
具体的には、次のような工夫をしてみてください。
- タスクを細かく分けて見える化する
「報告書を作成する」といった大きなタスクではなく、「資料を確認する」「必要なデータを集める」「構成を考える」など、できるだけ細かく区切ることで、ひとつずつ達成感を得られます。 - 毎朝5分、今日のやることをメモに書き出す
書き出すだけで、頭の中が整理されて行動しやすくなります。また、終業時に「できたこと」「できなかったこと」を簡単に振り返るだけでも、翌日への不安が軽くなります。 - 時間の目安を決めて動く
「この作業には30分」「ここは1時間集中する」と、ざっくりでもいいので時間を意識すると、だらだら作業することが減り、集中力が続きやすくなります。
タイムマネジメントは、最初からうまくいかなくても大丈夫。日々の中で少しずつ試行錯誤を重ねていくことで、自分なりの仕事のペースが見えてきます。
入社1ヶ月目に大切なのは、「自分を責めすぎず、自分に合った働き方を見つけていく姿勢」です。完璧を目指さなくていい。分からないことは聞いていい。無理して早く動かなくていい。
焦らず、でも少しずつ前に進む。その積み重ねが、いつか大きな自信へと変わっていきます。

第4章 ハードモードを乗り越えるための行動習慣
入社して1ヶ月、「とにかく毎日がしんどい」「何をしても疲れが取れない」と感じているあなたへ。ここまで本当にお疲れさまです。慣れない環境の中で、よく頑張っています。
この章では、そんな“ハードモード”を少しでも軽くするための行動習慣に注目します。精神論だけではなく、明日から実践できる具体的な習慣を通して、心と身体のバランスを整えるコツをお伝えします。
小さな成功体験を積み重ねるコツ
入社1ヶ月目は、大きな成果を出すよりも、「できた!」と感じられる小さな成功体験を意識的に積み重ねることが大切です。自信は、日々の中の“些細な達成感”から少しずつ育まれていきます。
たとえば、こんなことでも立派な成功体験です。
- 初めての報告メールを自分で作成できた
- 指示された仕事を期限内に終わらせられた
- 同期や先輩と少しだけ雑談ができた
- 昨日よりも早く出社できた
ポイントは、「それくらい当たり前」と思わずに、自分で“よくやった”と認めてあげること。スマホのメモ帳や手帳に「今日できたことリスト」をつけるのもおすすめです。1週間もすれば、「自分、思ってたより頑張れてるかも」と実感できるはずです。
また、「やるべきこと」だけでなく、「やりたいこと」「できたら嬉しいこと」もリスト化して、ひとつずつ叶えていくのもモチベーション維持につながります。
プライベート時間で心を整える工夫
メンタルを安定させるためには、仕事中の工夫と同じくらい、プライベート時間の使い方も重要です。仕事が終わってから、いかに自分を“回復”させられるかが、次の日のパフォーマンスにも直結してきます。
ここでは、気軽にできて効果が高いリフレッシュ習慣をいくつか紹介します。
- “好きなこと”を10分だけでもやる時間を確保
音楽を聴く、アニメを1話だけ観る、コンビニスイーツを味わう――なんでもOK。自分にとって“ご褒美”になるような時間を、毎日少しずつ持つだけで心の余裕が生まれます。 - スマホから一度離れる時間を作る
SNSや仕事関連のチャットをずっと見ていると、気づかないうちに情報疲れを起こします。夜寝る前の30分だけはスマホを手放し、ストレッチや読書、入浴など“ゆるめる”行動を心がけてみてください。 - 週に1日は“何もしない日”をつくる
オフの日まで予定を詰め込むと、結局休めていないという状態に。何もしない、どこにも行かない日をあえて作ることで、心身のバッテリーが回復しやすくなります。 - 呼吸を整える・寝る前の深呼吸習慣
寝る前に3回、ゆっくり深呼吸するだけでも、自律神経が整い、質の良い睡眠につながります。「今日も1日、おつかれさま」と自分に声をかけるのも効果的です。
こうした小さなケアを続けることで、自然と気持ちにゆとりが生まれ、仕事への向き合い方も少しずつ前向きに変わっていきます。
ハードモードの1ヶ月目を乗り越えるには、がむしゃらに頑張るだけでは心がもちません。むしろ、「自分をいたわる習慣」をどれだけ持てるかが、長く働き続けるうえでの土台になります。

第5章 周囲との関係性でメンタルを安定させる
社会人1ヶ月目の“しんどさ”を乗り越えるうえで、もう一つ大切なキーワードが「人との関係」です。
どれだけ自分で頑張っても、心が限界に近づいているとき、支えになってくれるのはやはり“周囲の存在”。相談できる相手がいるかどうか、気軽に話せる人がいるかどうかで、日々のストレスの受け止め方が大きく変わってきます。
この章では、周囲の人とどんなふうに関係性を築けばいいのか、そして誰にどう頼ればいいのか、実践的なヒントをお届けします。
相談できる人を見つける・頼る力
「誰かに相談したいけど、迷惑だと思われたくない」
「話しかけたいけど、タイミングが分からない」
そんな風に思って、つい一人で抱え込んでしまっていませんか?
でも、社会人にとって“相談する力”は、大切なビジネススキルのひとつです。特に1年目は、分からないことや不安なことを素直に話せる力が、あなたの成長を大きく後押しします。
まずは、身近な人から“ちょっとした雑談”を始めてみましょう。たとえば、
- 「最近、朝早く起きるのがつらくて…〇〇さんはどうしてますか?」
- 「まだ仕事に慣れなくて…同期はどうですか?」
- 「この前教えていただいた件、もう一度確認したくて…」
など、「悩み相談」と構えず、日常会話の延長で話しかけることからスタートしてみてください。会話を重ねるうちに、「この人なら話しやすい」「困ったときはこの先輩に聞いてみよう」という相手が見えてきます。
また、意外と頼りになるのが同期の存在。同じ立場で、同じような悩みを共有できるからこそ、気兼ねなく話せることが多いのです。「今どんな感じ?」「これって普通かな?」と気軽に聞ける関係性は、精神的な安心感につながります。
信頼関係の築き方とコミュニケーションのコツ
では、職場で信頼される関係性を築くにはどうすればよいのでしょうか?
実は、特別なスキルや話術は必要ありません。大切なのは、**「誠実さ」と「リアクション」**です。
まず、挨拶や返事をしっかりすること。これは社会人としての基本ですが、意外とおろそかになりがち。でも、「おはようございます」「ありがとうございます」「お疲れさまです」など、基本のコミュニケーションを丁寧に積み重ねることで、自然と周囲との距離が縮まります。
また、何かを教えてもらったときには、感謝の気持ちをしっかり伝えることも大切です。
「分かりやすかったです」「助かりました」「先輩の言い方、すごく理解しやすかったです」など、ちょっとした一言を添えるだけで、相手の印象は大きく変わります。
さらに、リアクションを大きめにすることも効果的です。「なるほど!」「そういうことだったんですね!」と、相手の話にしっかり反応を返すだけで、コミュニケーションがスムーズになります。
信頼関係は、短期間では築けません。でも、小さな積み重ねが、確実にあなたの周りに「味方」を増やしてくれます。
「しんどいときに頼れる誰かがいる」
この安心感が、メンタルを大きく支えてくれます。社会人1年目は、「一人前になること」だけが目的ではありません。「一人で抱え込まない力」を養うことも、大切な成長のひとつ。
自分を理解してくれる人を見つけ、信頼関係を育むことで、ハードモードの日々も少しずつ乗り越えられるようになります。

まとめ
入社して1ヶ月。多くの新卒社員が、「社会人ってこんなにしんどいの?」「自分、向いてないかも…」と心のどこかで不安を抱えながら、必死に毎日を乗り越えています。
でも安心してください。そう感じているのは、決してあなただけではありません。むしろ、この時期のしんどさは“成長している証”。理想と現実のギャップに戸惑い、覚えることの多さに圧倒され、プレッシャーや孤独感に押しつぶされそうになる――それは、どれも社会人1年目に通る“登竜門”のようなものです。
この記事では、そんな“ハードモード”を乗り越えるための具体的なヒントをお届けしました。
まず第1章では、「入社1ヶ月目に感じやすいしんどさ」について解説しました。理想と現実のギャップや、覚えることの多さに追われる日々。それは、多くの新卒が感じる“自然な戸惑い”です。
第2章では、「メンタルがつらい」と感じる瞬間の正体に迫りました。心の疲れは、気づかぬうちに積み重なります。「自分だけじゃない」と知ることで、気持ちが少し楽になることもあります。
第3章では、仕事との向き合い方を見直すポイントを紹介しました。完璧を求めず、「分からない」と素直に言える勇気。タイムマネジメントや、自分のペースを作る習慣が、働き方に余裕を生みます。
第4章では、ハードモードを乗り越えるための行動習慣に注目しました。小さな成功体験を積み、自分を褒めること。そして、プライベートの時間を使って心を整えることの大切さをお伝えしました。
そして第5章では、周囲との関係性づくりについてお話しました。一人で抱え込まず、相談できる相手を見つけること。信頼関係を少しずつ築くことが、メンタルの安定に大きく貢献してくれます。
この1ヶ月、あなたは確実に前進しています。たとえ成果が見えなくても、「今日も会社に行けた」「笑顔で挨拶できた」そのひとつひとつが、社会人としての大切な一歩です。
しんどさを抱えているあなたに、どうか伝えたいのは、**「今のあなたのままで、十分頑張っている」**ということ。周囲と比べず、自分のペースで、一歩ずつ歩んでいけば大丈夫です。
いつか、「あの時の1ヶ月があったから今がある」と思える日がきっときます。その日まで、自分の心の声に耳を傾けながら、無理せず、でも少しずつ前に進んでいきましょう。
あなたの社会人生活が、ゆっくりでもしっかりと根を張っていきますように。応援しています。


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